3月5日(火)、本校メインアリーナにて、厳粛な雰囲気のなか、第70回高等学校卒業式が行われました。文武ともに充実した高校生活を送り、希望進路を実現した卒業生408名が本校を巣立っていきました。全員呼名のあと卒業証書が総代に手渡され、続いて学院賞・知事賞・私学協会賞・体育賞・文化賞が、その後皆勤賞(在学3年間・本学年間)・精勤賞(在学3年間・本学年間)が代表生徒に授与されました。学校長式辞の要旨は次の通りです。
「まずは卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。また保護者の皆さま、お子様のご卒業心よりお祝い申し上げます。さて、ここで幕末の儒学者に佐藤一斎という人物について紹介します。彼の門下には佐久間象山がいますが、彼に学んだ人物に坂本龍馬や勝海舟、吉田松陰が並びます。さらに吉田松陰といえば高杉晋作や伊藤博文の師にあたります。その彼の言葉を次に紹介します。
「少にして学べばすなわち壮にして為すことあり/壮にして学べばすなわち老いて衰えず/老いて学べばすなわち死して朽ちず」
この意味は少年の時に学べば壮年になって大きなことを成し遂げることができる、壮年になってから学べば年老いても衰えることがない、年老いてから学べば、見識も高くなり、より多く社会に貢献できるから、死んだとしてもその名が朽ちることはないということです。つまり少年、壮年、老年それぞれの時期に学ぶ意味があるのです。人生において学ばなくて良いという時期はありません。
もう一つ皆さんにお願いしたいことがあります。それは昭和プライドをもって自分の人生を切り拓いていってもらいたいということです。創立以来の長い歴史と伝統を築き、真の文武両道を実践してきた皆さんの先輩たちの根源には、この昭和プライドがあります。先輩たちは卒業後も高い志を掲げ、自己の夢や目標に向かって果敢にチャレンジして自己実現を果たしてきました。そのような伝統を引き継ぎ、皆さんにはチーム昭和の一員として戦い、高いレベルでの文武両道を実現してほしいと思います。」
続いて来賓挨拶では、山本理事長・木下奨学会副会長からご祝辞をいただきました。山本理事長からは「国際化と自由競争の激動の時代の中で、新しい課題に挑戦し、改革の試みをして欲しい。」とのメッセージがありました。木下副会長からは、山﨑会長からの「これからの世の中は決して平坦な道ばかりというわけではありませんが、確たる目標があれば楽しい人生が待っています。」という励ましのご祝辞が代読という形で紹介されました。
さらに在校生代表の送辞に答えて、卒業生代表がフレッシュマンキャンプに始まる様々な青春の思い出、感謝の思いなど情感のこもった答辞を述べ、最後に在校生に向けて「チーム昭和の一員として昭和学院の伝統を引き継ぎ、さらによいものにし、新しい昭和学院を築き上げてくれることを信じています。」と結びました。それが終わると,卒業の歌「旅立ちの日に」を全校生徒で歌いました。
式終了後,各クラスに分かれて最後のホームルームが行われました。卒業証書や各賞が手渡され,クラス全員で過ごす最後の時間が刻一刻と過ぎ去っていくのを惜しんでいるようでした。卒業生は学院で培った自分の力を信じ、昭和プライドをもって何事にもチャレンジして将来を開いて行ってくれるものと信じております。