2024.03.12
大学の講義を楽しく学ぶ―高校キャリアアップ講座

 2月29日、日本大学理工学部建築学科の小島陽子先生、明海大学外国語学部英米語学科の中邑啓子先生、和洋女子大学家政学部健康栄養学科の澤貴昭先生によるキャリアアップ講座(大学出前授業)が行われました。

 

3E教室では、「建築の見方・楽しみ方」というテーマで、西洋の建築物のデザインの変化とその背後にある思想、西洋と日本の建築物の対比、本校の修学旅行先であるベトナムの建築物の特徴、小島先生のご専門でもあるアンコールワットの建築の技術やデザインの魅力などについて、様々な写真を使った講義が行われました。また、工学部と理学部の違いについてもお話いただき、進路選択に必要な情報を生徒たちは得ることができました。

建築物がその時代の思想や社会にどのように影響を与えるか、考えさせられる内容で、生徒たちは、建築学には多角的な視点が必要なことを学びました。

生徒からは「デザインのことしか考えていなかったので、歴史について学べて勉強になった」、「私も環境や歴史を考えたデザインを作れるようになりたい」、「建築を学ぶ上で、物理だけでなく、環境など様々なことを勉強していく必要があるとわかった」、「建築には利便性だけでなく、人を驚かせるアイデアが必要だとわかった」、「建築という仕事のなかで、設計はどのような流れで行っていくのか、気になっていたので、質問できてよかった」などの感想がありました。

小島先生からは「生徒の皆さんに建築の多様さ、面白さが伝わったようで、嬉しく思う」というお言葉をいただきました。

 

建築物の味方・楽しみ方についての授業風景

3F教室では、「Is that English? 日本語の中の変な英語」というテーマで、外来語や和製英語について身近な英単語を通して講義が行われました。和製英語の逆輸入などのお話もありました。英語ネイティブであり、日本語や日本の文化に精通している中邑先生ならではの視点であり、生徒たちは興味深く聞き入っていました。

中邑先生にとって日本語は第三言語です。ニューヨークで生まれ育ち、英語を母語として成長されました。小学校で第二言語のフランス語を学ばれ、かなり後になってから第三言語として日本語を学ばれました。もっと早い段階でルーツである日本語や日本文化に触れる機会が持てていたらよかったという思いも持たれたそうです。今では8か国語をマスターし、さらに他の言語の習得にも意欲を持たれていました。

先生は、昭和学院の生徒の授業態度をとても評価してくださり、「授業が楽しかった。発音もとても綺麗で素晴らしい」とお褒めの言葉もいただきました。

生徒からは「言語の学び方を知ることができてよかった。実践してみたい」、「英語だけではなくて色々な言語に興味を持っていたので、とてもためになる時間だった。私も他の言語を学んだ時耳で覚えるのが一番いいし飽きないと思っていたので、これから英語力の向上や多言語を学ぶときに活かしたいと思った」などの感想がありました。

和製英語についての授業風景

自習室Bでは、「運動選手の食事と栄養」というテーマで、スポーツ栄養学とスポーツ栄養士の概要、トップアスリートに必要な食事、運動前・運動後の食事の摂取タイミング、増量したい場合の食事、朝食にタンパク質を摂取することの大切さについてグラフや写真を用いながらの講義がありました。

オリンピック村の食事の様子を撮ったビデオや、有名な水泳選手の食事内容など、通常目にすることのできない資料を見せていただきました。運動部の生徒の参加が多く、熱心にメモをとり、積極的に質問をしていました。

生徒からは「栄養のことだけではなくて、スポーツに関わるタンパク質の摂取時間や体重を増やすために他の学生アスリートがどのくらいの量を食べているのかなどを知ることができて参考になった。たくさんの質問に答えていただき、とてもいい時間だった」、「部活動に活かせそうなことを知ることができたので嬉しかった。また、前から疑問だったことなども先生に質問できた。いい機会だったと思う」などの感想がありました。

アスリートたちがどのような食事で体づくりをしているのか、多くの事例を知ることができ、白熱した講義でした。多くの専門的な質問に対しても澤先生は対応してくださり、アドバイスや激励の言葉もいただきました。

授業後にも質問を続ける生徒たち

進路指導部では、様々な企画を通して今後も生徒たちの学びと成長をサポートしていきます。