毎年、著名なゲストを招き、有意義な講演会を開催しています。本年度は11月26日(土)午前10時より、元全日本バレーボール選手の三屋裕子先生を講師に迎え、「健やかなこどもを育む~こころとからだを健康に~」というテーマで講演をいただきました。まずはじめに奨学会会長山﨑憲一様よりご挨拶があり、続いて本学院中高校長大井より講師の紹介がありました。
三屋先生はロサンゼルスオリンピック銅メダリストという華々しいバレーボールの経歴をお持ちですが、中学時代の恩師からの教えが今でも一番心に残っているといいます。「バレーボールが上手くなりたければ思いやりを持つこと。人から打ちやすいパスをもらうのではなく、人に打ちやすいパスをあげられることが大切。バレーボールは心を飛ばすことだ。」という感謝と思いやりの気持ちという教えを受け、その感謝と思いやりというのは、人生の軸にもなっているそうです。
また、失敗を恐れないこと、というお話もされました。「失敗から逃げると何も得ることはできない。失敗し、そこから何を学ぶのかということが大事であり、失敗は次に何をすればよいのかを教えてもくれる。そこから自分を信じることができる。自分を信じるということは自分に自信がつくということ。自信がつくように周囲が声をかけてあげることが肝要である。」と。
さらに、勝負についてのお話もありました。「多くの勝負は自己との戦いであり、自己との戦いに負けず、そこに勝った者が他との勝負に挑むことができる。子どもたちは各々身の丈にあった自己との戦いに日々挑んでいる。転んでも自分で立ちあがれる力を育んであげたい。」と。
三屋先生の爽やかな語り口には、これまでご自身の努力と経験が裏打ちされた確たる信念と、子どもたちへの温かなまなざしが感じられました。